診察時間の5分間ルールは、結局とくに話題にもならずに1ヶ月が経過しました。当事者にとっては、問題にも話題にもならないことであるのが、実際に仕事をしていると実感された1ヶ月でした。クリニックでの話題の主役はなんと言っても後期高齢者医療制度のこと。生活の糧に占める年金の比率が高い方にとっては、天引きされるということがかなり耐え難い仕打ちに感じられるようです。一所懸命働いてその結果得られる老後の安定が、金銭面においては年金であるならば、健康については別の支給形式であってしかるべきであり、ましてやそれが年金から、しかも、天引きという方法で支払うことになるのが何ともひどいものであると受け取られています。受益者負担、あるいは受益者の自覚を促すなどの意見もあるようで、それらにはそれなりの理屈もあるのでしょうが、報道で見られるエピソードをみると、準備不足は明らかなように思います。