足利市郊外、山の斜面の林には椎茸栽培の切り木が並び、開けた南斜面は葡萄畑。てっぺんにはワインボトルの大風船が浮かんでいる。自家用車では行けないので、足利駅前からのシャトルバスに乗車して向かったここ、ココ・ファーム・ワイナリーは、結構インタナショナルな雰囲気が醸し出されていて、楽しそうだ。エントランスではダウン症のおじいさんおばあさんが出迎えてくれた。迎える人も迎えられる人も、同じ早さで流れる時間の下で、一緒に静かに年を取り、それぞれの人生を過ごしていく。葡萄畑に広がるブルーシートの下では皆が楽しくワイングラスを空けている。そういうポジションも良いけれど、我々のためには広場のテントの下のテーブルを早くゲットしてくれて頂けていた。働いている彼を中心に皆が集まって、ヌーボーで乾杯。爽やかな酸味と甘みのミックスされた新酒の味が口の中に広がった。旨い。新酒のワインはこういう風にして畑のとなりあたりでみんなで飲んで母なる自然に感謝するのが良いんだと思う。つまみはグリルされたチキン、ピザ、etc,etc。手作りのピクルスも美味しいなぁ。
ここで働くこころみ学園の方々が汗を流して作り上げたワインなどの品質を維持し、しっかりした商品としてマーケットで消費者に販売する、ここの仕組みは、知的障害者が関与するビジネスモデルとして素晴らしいものだと思う。親族の方々の協力体制も大変なものだと思うが、超長期おそらく一生をそこで過ごす仕組みを作った創始者は賞賛に値する。
トイレに行こうと道を下っていくと、突然葡萄畑の斜面から若い女性が転がり落ちてきた。でこぼこの土の急斜面でのハイヒールは、そりゃ無理だ。軽いねんざだと診断して、救護班にお任せした。
2012年11月17日土曜日
2012年11月6日火曜日
大学不認可
3つの新設大学の申請が不認可になった。らしい。大学新設を申請すると文科省からの助言が得られて申請はほとんどそのままパスして大学が出来る、という仕組みは何かヘンだ。認可されてない時点で校舎の工事がどんどん進んでいるというのも、どう考えても認可の仕組みそのものが形骸化、形式化しているとしか思えない。もちろん、大学新設が認可制でなく、申請すれば良いとする考え方もあると思う。全国津々浦々に出来てしまった大学の競争により、最終的に良い大学が残り、ダメな大学は淘汰されて消えていく、と言う仕組みももちろんアリだろうが、数年しか在学しない学生にとって、将来消えてしまう大学に在籍し卒業するという人生はかなり厳しい。そんな大学を作る人は、学ぶ学生の人生を思うよりは、自分が作った道具としての大学を思うのだろうか。メディアは、今工事中の大学に入る予定の若者のがっかりを伝えていたが、ヘンな大学に入ったらもっと不幸な気がする。もちろん、今回話題に上っている大学の質がどうこうと言うのではない。おそらく、既存の大学に優るとも劣らない優れものだと信じる。今までの大学にない新しさ素晴らしさがなければ認可されるとは思えないから。それにしても、やはり、文科省が大学の質を維持するコンセプトを持つべきではないか。新しい文科大臣の健闘を祈る。
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