6年間にわたって続いた効果・安全性評価委員会も今日が最終回だった。
治験自体は初期のも加えると14年ということで、大学病院時代にお引き受けして委員長を務めさせて頂いたけれど、実際の治療から遠ざかると、効果安全性の評価そのものはかえって客観的にみられるものの、すこしづつ遠い世界のものになりつつあるのも感じていたので、これが潮時と言うやつか。関東の医科大学教授、関西の薬科大学教授と3人で年数回の会合は、資料のおおかたはもちろんメーカー担当者が担当医師のもとにおそらく毎日のように通って手に入れた貴重なデータであるからして、多くの真実を伝えてくれるものであるが、実験データと異なって臨床データは実に様々な因子が縦横に入り込み、その解析はとってもむずかしい。もちろん様々な有害事象の中にあり得る危険な事象は見逃してはならないので、その抽出を欠かすことは無かったが、新たな効果をこれらのデータから導き出すのは困難を極めた。
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