2014年10月30日木曜日

肉フェス

今日も外来に顔を出し、旧来の患者さん数名を診察し、全員に「先生、お大事に」と言われた。自分の病気のムンテラに結構気を遣う。「胆管狭窄」「胆汁の通りが悪くなりました」「胆汁の通り道に小さなガンでもできたらしい」「膵臓になんかできたらしい」etc.。ENBDチューブを自慢してみせると、最初は多くの方が肺疾患を疑うらしい。胆嚢の側の胆管から、十二指腸・胃を通って食道経由で外に出てくるんですと、説明すると眼を丸くして聴いてくれる。さすがに、胆汁の味についての講釈は割愛した。 午後は昭和の森公園で開催されている肉フェスで、久し振りのピクニック気分に浸った。こういう催しがとても好きなわけではないけれど、この1-2週間は大学病院での検査で禁食が多いので、ヒマをみては食べておく必要がある。そして、自宅から近いことと、予想される週末の大混雑を避けられることがなんと言っても今日行くことにした最大の理由だ。吉祥寺駅で待ち合わせ、立川駅まで約15分。駅からのんびり歩いても10分かかるかどうかという近場の大公園の一部を使っての会場は、かなり広いけれど幸いなことにあまり混雑していない。まずはビールコーナーで好みのビールを購入。ザンネンだけれど今日は二人で1カップだけ。その後、中央に並ぶ30あまりの仮設店を、看板をみながら品定めして歩く。ステーキ、熟成肉、カルビ、焼き肉、肉汁、ソーセージ、などの肉店が全国からはせ参じて自慢の料理を叫んでいる。長蛇の待ち行列の店もあれば、0人待ちの店もあるのは当然だ。でも、値段の単位が原則700円に決まっているので、ステーキと言っても薄い肉を使わざるを得ず、結果としてただの焼き肉になっている事が多い。薄くて小さいから当然火は通り過ぎている。別の焼き肉店の一皿を買ってみたら血の気の失せた肉片が4切れと他はタマネギと薬味としての九条ネギだけというネギフェス状態だった。総じて割安感はなく、グループで来て少しずつ何種類も買って、広場中央の机でビール片手に爽やかな秋の空気を吸いながら時を過ごすのがベストであるという結論になった。雨の日、あるいは週末はきっと楽しくないだろう。やはり肉料理は肉の厚みと肉汁があってこそだのだ。

2014年10月25日土曜日

チューブ付だけど退院

肝機能が改善して術前治療の評価のための検査まですることがない。よって退院することになった。ENBDチューブの管理と、装着したままでの生活が爽やかと言うことはないが、何よりも2ヶ月間の入院生活に嫌気がさしてきていたので、喜んで逃げ出した。5frのチューブを最低2週間折らず切らずに保てるか。とにかくやってみましょう。

ステントの不都合

内部ステントになり、ENBDチューブが取れて顔面がすっきりしたのは良いが、肝機能がすっきりしない。ALTが300にまで上昇した。ビリルビンに変化無く、エコー上も著変なし。やむを得ずまたまたENBDチューブに逆戻りしたところ、途端に肝機能が改善した。腑に落ちない経過ではあるが仕方が無い。

2014年10月21日火曜日

ステント

入院して3回目の内視鏡は、ステントを総胆管に挿入して終了。例のごとく前処置がしっかりしていてほとんど何も感じなかったが、終了間際上腹部の痛みが一瞬あり、自分自身が同じ処置を病院でしまくっていた頃の経験から考えると、ステントをCBDに挿入する時の強い抵抗を感じた時のものだと思う。終了してENBDチューブがない顔面のさわやかさはなかなか良いものだ。胆汁の分泌圧は陽圧であり、十二指腸内腔は相対的に陰圧のことが多いはずだから、短期間で詰まることはないはずだけれど注意するに越したことは無いと思う。

2014年10月19日日曜日

井の頭散歩

50日ぶりに自宅に帰り、リハビリ目的で井の頭公園~吉祥寺を歩き回った。もちろんENBDチューブと廃液バッグをぶら下げてだ。顔にはマスク、廃液バッグはレジ袋に入れて家を出た。家近くは住宅街なので人通りも少なく気楽なものだったけれど、公園の中は休日とあって大混雑である。行き交う人も多く、どんな風に見られているのかをちょっと気にしつつ人混みをかき分ける。正面から見ると、右ほほに貼ってあるチューブ固定の絆創膏と胸の前を斜めに横切る5-6mm径の山吹色の液体が流れるチューブは、その眼で見れば結構目立つと思うが、それがそこに存在する理由をわかる人は多くないだろう。行き違う人の中にはこれを見てなんだろう?という目つきをする人が時々いたけれど、ほとんどの人はスルーであった。一度行きたいと思っていたパンケーキ店でお茶をして、開店したばかりの大混雑ユニクロの前を通り過ぎ、東急デパートでの買い物にお付き合いして、そこから20分歩いて帰宅した。それほど疲れずに帰れてちょっとほっとした。

2014年10月16日木曜日

ケモラジ18,19,20

連休明け朝の採血結果が比較的良好だったので、ケモとラジ再開、連日の採血でも肝機能の悪化がなく、ついに20回のケモラジが終了した。TS-1服用後の胃もたれと白血球の軽度減少が主な変化だった。照射部位決定の位置決めCTでは、小さい病変の悪化はなし。ここから先はデータの回復を待ち、病変の再評価をして数週後にオペだ。やれやれ。

2014年10月13日月曜日

亡国のイージス

ケモラジが無い週末は月曜が休日とあって3連休になり、何もすることがないが、24時間の持続点滴中だから外に出て遊ぶわけにも行かず、息子が持ち込んでくれたDVDのうち、亡国のイージスを見ることにした。福井晴敏の本は大人向けはほぼ全作品を読破しているが、その中でも一番印象に残っている作品だ。この作家は器用にライトノベルと大人向けを書き分けているように見えるが作品の中にはどっちつかずのものもあり、最近はちょっと興味を失いつつあるけれど、この時期のは面白いのが多い。この映画を観て思うのは、一つは自衛隊協力映画はやはり迫力が違うということと、もう一つは、ほとんどが日本人俳優であるがよくも顔つきを使い分けたなという驚きである。艦艇、戦闘機などはもちろん最新のところや重要部分の詳細なところは見せてくれるはずもないけれど、それらが実際に航行し、飛行する様は最高の画像だ。協力に至るまではそれなりの紆余曲折があったらしいし、ストーリーも原作とは少し異なっているが、それでも充分楽しめる。一方、小説では読者が勝手に想像するしかないことが多い登場人物の顔であるが、中井貴一をはじめとする乗っ取り側の人物はどの顔もいかにも半島の人、あるいは太古の昔半島経由で日本に渡った民族の顔つきである。韓国の俳優も数名いるが、それらと混じってしまうと見事に同化し、一方の乗っ取られ側と比較すると顔貌だけでどっちサイドかわかるくらいだ。寺尾と勝地だけがその顔貌よろしくどっちサイドかよくわからない活躍をしてくれる。乗っ取られ側は、ヘッドクォーターで右往左往する自衛隊、政府幹部も含め、ほとんどが南西諸島経由あるいは北方領土経由あるいは混合の顔つきだ。それぞれの側がその内部で様々な対立・融和をみせ、それに職場内の上下関係、家族内の愛憎、さらに最近のテレビドラマ(とくに警察もの)でよく見られるできの悪い上司と優れものの部下という構図が入り交じって、退屈しない2時間を過ごしたのだった。

2014年10月10日金曜日

ラジ16&17

1ヶ月近く何事もなく機能しているENBDチューブだが、いつまで働き続けてくれるものか少しずつ心配になってくる。胆汁という濃厚液体には尿とは比較にならないくらいの物質が溶け込んでいるわけで、pHとかちょっとした条件の違いで簡単に析出沈殿することは想像に難くない。いくら胆汁分泌圧がそれなりにあるとは言っても、内径わずか0.5mmの管はちょっと詰まり始めるとあっという間だろう。レジデントが時々フラッシュしているが、微妙な注入圧吸引抵抗の変化を感じてくれているかどうか。一方の放治は何事もなく17回まで終了した。週1回の放治医師のコメントでは照射は5mmの狂いもなく正確になされているとのこと。問題は細胞がどれだけ壊れてくれているかだ。

2014年10月8日水曜日

慎重がありがたい(ラジ15)

ケモラジ14は無事終了。ところが15予定日の朝の採血でALTが225に悪化した。今までの最高値と比較すると半分程度の異常値だけれど主治医陣はTS-1の中止を決定し、今週後半はラジエーション主体の治療になった。というわけで本日はラジ15。自覚的な副作用が少ないこちらとしてはもう一押ししてもらいたい気もするけれど、後戻りできない肝障害を他薬剤で見てきた身としては、妥当な線だと納得する。この隙に少しでも体重を戻そうと、昼にローソンで買った玉子&コロッケパンを追加で食べたらさすがに食べ過ぎで気持ちが悪くなった。

2014年10月6日月曜日

ケモラジ13

相変わらず調子は良く、ENBDチューブがなければ他覚的にも自覚的にも異常ない。本当にコワイ病気だと思う。七時半の採血の結果がまあまあオーケーと言うことで、ケモラジ13の再開である。と言っても、TS-1を朝晩2粒渡され服用し、適当な時に放治室に呼ばれて総照射時間20秒程度の治療を受けるだけだから、簡単と言えば簡単だ。困るのはいつ呼ばれるかわからず、それが日によってまちまちなこと。その間は医師ラウンド、バイタルチェック・点滴とドレナージチェックの看護師さんのご訪問、ストレッチ、院内ウォーキング、ラインとチューブ付で結構面倒な洗髪&シャワー、などで細切れになった時間が流れていく。三度の病院食も入院5週を過ぎるとさすがに飽きてきて残しがちになる。差し入れの手作りの美味しいお総菜、おかず、フルーツが何よりも有り難い。本当に感謝感激。TS-1で胃の不快感がでるので、クスリの合間を縫って1F24時間営業のナチュラルローソンでなにかを食べて摂食量を維持するようにしているが、体重は維持されてはいるものの、回復するまでには至っていない。今日は放治が早く終わったので、診療所事務スタッフ、医師会事務殿とE-mailで、産業医業務、休診による休業補償手続きなどの打ち合わせ、そのあと必要資料を診療所から届けてもらって院内のスタバで雑談。術前治療はこのようにしてあと何回かで終了だ。少しでも効いていてくれると良いが。

2014年10月3日金曜日

ケモラジ11&12

ケモラジ11,ケモラジ12もつつがなく終了し、食欲が少し落ちた位の症状だけなので安心していたら、そのあとの採血検査でALT400とのことだった。胆道系の酵素は変化がないので、おそらくTS-1による肝障害だろうということになり、残念ながらケモラジ13は中止になった。多少ヒマな3日間が始まった。