2014年4月10日木曜日

展望のない講演


 実に崇高かつタイムリーな演題で、当院が次の目標にしている電子カルテ導入のためには役立つと思い参加してみた。虎の門ヒルズを横目に見てマッカーサー通りを横切り、ホテルオークラの裏手、遠くに見える坂の上のガラス張りのビルの側面に東京タワーが映る場所の貸会場に到着して列の最後尾に並んで入室を待った。BoglioliやLardiniその他有名ブランドを着なれていないにしても見慣れているこちらとしては、並んでいる連中がほとんどA木かA山のスーツを着ているみたいなのが気にはなったが、ここまで来たのだからと思い並んで入室。前のほうの数列は来賓席とのことで、Aスーツ軍団よりちょっと年長の連中が着席している。何の職業だろう?というのが第一印象である。
元東芝だったらしい主催者代表のオープニングリマークの後始まった1時間弱の講演会、約30分は雑談に終始した。前日飲みすぎて嗄声を生じ、ブリッジを欠いてしまったことから始まって、くだらない茶飲み話が延々と続き、その間PPのタイトルだけがスクリーンに映る。30分経過してまだスライドショーが始まっていないことを述べた後始まったスライドショーはアウトラインだけのスライドが数枚のみ、最後に、「あと1枚一番大事なスライドがあるのですが、それを話す時間が無くなりました」と言って終了するという、前代未聞の講演であった。同窓ということで期待していたこちらがバカと言えばバカだったのだと思う。
終了時のフロアからの拍手だけは立派だったのは、省・お役人・主催機構・関連産業界のお仲間内でのヒトとカネの流れがうまくいっていることの印なんだろう。会場前方の方々は関連IT企業とでもいえるグループなのだろうが、このような方々が我々の業務の利便性を左右しかねない製品を作るのだと思うと、電カルの採用は待とうかな、と考えながら会場を後にしたのだった。

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