2013年11月1日金曜日

肉づくし

 ジビエをはじめとする肉料理の店があるときいた。冬に備えて獣たちは体に栄養を蓄える季節であるから、その肉をいただけるのならきっとおいしいだろうと相談して予約して訪れた。商店街の緩い坂を登りつめたところにあるビルの地下。入口ではりっぱな鹿の首の剥製がお出迎えしてくれている。内装は山小屋風ビストロといったところか。ガラス張りの熟成庫内にはいろいろな獲物のもも肉とかあばらとか、ホールがぎっしりぶら下がっていて、壮観というか何というか、趣味が合わず二度と来ないと思う人もいると思うが、こちらはあまり気にならないので太いすね肉がぶら下がっている熟成庫のそばに勧められた席に着いた。メニューの勝手がわからないので、ビギナー向けの肉盛り合わせコースを二人分注文。ジビエのグラタン仕立て、バーニャカウダーで食べる野菜スティック(簡単な料理だが、軽井沢スコルピオンのと同じくらい美味しい)、エゾシカのカルパッチョ、イノシシのパテ、各種ブタの生ハム、熟成エゾシカと熟成牛のステーキ、などが登場し、食べ比べが楽しいひと時であった。国産のワインの種類が半端でなく、日本の獣の多い地域にこもって暮らすとこんな楽しみもできるのかな、と思える店だった。客層にも興味があったがほとんどが若いビジネスマン・ビジネスウーマンとカップルで、我々老夫婦はそれに負けないよう、大声でしゃべり、多飲・完食した。

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