2007年4月9日月曜日

陰影礼賛

学会からの帰りに、新幹線のなかで山川健一氏の「書ける人」になるブログ文章教室 (新書) を読みました。ボクのような超初心者にはとても役に立つ本であり、さらに、日本文学のルーツとの比較もされているなど興味深さもひとしおでしたが、なんといってもびっくりしたのが、谷崎潤一郎の陰影礼賛が取り上げられていたことです。びっくりの原因は100%ボクの個人的な問題なのですが、今を去ること何十年か前にこれ(もちろん陰影礼賛のほう)を読んで感激し何度読み返したかわからないくらいよく読んだ文章だったからです。いまでも、真冬の寒さが少し和らいだ季節の夜、黒っぽい塀のある暗い夜道を歩くと文章を思い出します。
この部分が目に入ったとき(もちろんブログ文章教室の中で)、新幹線の中で思わず居住まいを正してしまったくらいです。アマゾンのレビューではあまり星が多くないですが、ボクの心の中では☆☆☆☆ですね。


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