昨夜から行動を共にしている日本語堪能のガイドさんビロ君と、優しい太った50歳台の髭の運転手さんと我々を乗せてベンツVはアンカラから一路ハットゥシャス遺跡に向かう。ここに来て初めて聞くこの遺跡、紀元前17~13世紀あたりにこの地に君臨したヒッタイト帝国が築いた首都で要塞都市の一部であるが、標高1000mの高地にあり、周囲が広く見渡される高台に構築されている.残っているのは巨石で作られた建築物の一部だが、最盛期には数万人の居住人口だったという。世界史上初の鉄器を作り、エジプト王国との平和条約を結んだ帝国はやがてエーゲ海からの民族に滅ぼされることとなったが、トルコは常に東西の民族が勢力圏を広げる際の要として位置したのだろう。現在この地域に見られるのは広大な荒野と小麦畑などであり、往時の面影はない。
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